森づくり、ものづくり、
そして人づくりへ。

父が代表を務めていた天塩川工業に入社したのは平成18年のことです。
その時点では林業や建設業に関心があったわけでもなく、家業を継がねばという強い使命感も持ち合わせていませんでした。

勤務2年目の夏の日、体調管理を怠って森に入った私は突然熱中症となり、意識を失ってしまいました。救ってくれたのは社員の皆さん。重い私をみんなで懸命に担ぎ上げ、山奥から車を停めた麓まで運んでくれたのです。
この一件がきっかけで、私は仲間という存在の大きさに気付き、さらに社内に脈々と息づく森を大切に育む姿勢、故郷の中川町に貢献したいという父の理念にも心動かされるようになりました。

一本の木を育てるには、短くても50年、長いと100年以上かかります。今日植林した苗木が伐採される場に私たちは立ち会えないかもしれません。先代社長が父に、父が私に代を譲ったように、私たちが守り育てた木は、森は、次代を生きる人たちが守り育てていくのです。

林業は森づくり、建設業はものづくり。現代表である私のもう一つの使命は、次代の森や企業を担う人材を育てることだと思っています。
今後ともご支援、ご協力を賜りますよう、よろしくお願いいたします。